私は 介護をしたことはありません。だから 介護について語る資格なんてないのですけれど。
ただ 人生の半分近くを 介護する、ことに時間を割いてきた人を見てきただけです。
仕事ではない介護。
日々の生活の中に 当然のようにだれかの介護をする、という時間が組み込まれている人生。
最近 私の周りでも そんな方々のお話を良く耳にします。
ご自身が 身内の介護をしていらっしゃる。
「大変ですね」なんて言葉は あまりにも軽々しすぎて何にもならないって分かっているけれど
まずは どうにもこうにも 大変なのでは、と思う。
自分のペースなんて無いに等しいはずだから。
子育て、とはまた違う大変さ。先の見えない、というか 先を考えたくない介護。
舅、姑、実母の介護を 一人でしてきた母。
そして 今でも。
幼い頃 母が買い物に行く時に
祖父のお守りをさせられるのが 嫌いでは無かったんです。
絵を描くことを生業にしていた祖父は
私にも絵を描いてくれたから。
祖父と過ごす お留守番の時間に 祖父のスケッチブックが 絵で埋め尽くされるのを
見るのが 好きでした。
脳梗塞で倒れてから 右半身に麻痺が残る祖父を
昼間 仕事の祖母や父に代わって 母が介護をしていた。
利き手ではない手で描く祖父の絵は 歪んでいてぎこちなかったけれど
私には 魔法使いのように上手に見えました。
それでも 介護をしていた母の姿が一緒に映し出されるから
そのスケッチブックがグレーに思い出される。
ある日
便を漏らしてしまった祖父は
自らそれをどうにかしようと試みた挙句 そこいら一帯に便をなすりつけていた。
壁やベッドになすりつけられた便を 母が無言で拭いていた。
意外と美人だった母の横顔が
その頃の私には すごく綺麗に映ったものです。
結婚して 子育てと介護に追われた母を 可哀想だとは思いたくない、という想いがあります。
母も そう思って欲しくないだろうな、とも。
母は
「苦労できることも幸せだよ」って言うけれど
私は やっぱり 苦労しないに越したことはない、って想いながら母を見てきました。
子も親をおもいますもの。
今 認知症の祖母は 実の娘である私の母を お手伝いさん、だと思っています。
「この人は 良くしてくれるよ」って言います。
私のことは 嫌い、だと言われました。
「来るな」と言われたことも。
ワガママを言うから。ね。
寂しさやら 悲しみやら 諦めやら。
老いていくことは本人以上に 周りの方が「どうかある」かもしれませんね。
介護をしている方々にエールを送らせていただきたい!
そんな想い、常にあります。私は 香りを添えることしか出来ないけれど。。
少しずつ そんな想いも綴っていこうかな、と思うこの頃。
そんなお年ごろに?なったのかな♪
それでは
まだまだ続きます暑さでまいりませんように。
本日もありがとうございました♪
kaorinoomise maruta HP